風と雨を制した男たち──イギリスGP予選後記者会見

─何が成功の要因だったと思いますか？

フェルスタッペン：「Q3では細かく全てのコーナーでタイムを削っていくことができた。昨日の段階ではクルマのバランスが悪くて、特にフロントが入らずに苦戦していたけど、今朝のセットアップ変更が奏功した。低ダウンフォース仕様だけど、今日はそれが正解だったと思う」

│ピアストリ「満足だ」

─今回のラップには満足していますか？

ピアストリ：「予選を通じて全体的に良いリズムが掴めていた。Q2でトラフィックに少し悩まされたけど、Q3の1周目はほぼ完璧だった。2回目のラップはミスがあったけど、それでもフロントローは上出来だと思う。決勝ではタイヤマネジメントと風の影響を見極めながら、レッドブルやフェラーリ、メルセデスとのバトルを楽しみにしている」

│ノリスは決勝に自信あり

─地元GPである明日に向けては？

ノリス：「シルバーストンは僕にとって特別な場所だし、応援してくれるファンの存在が本当に力になる。今日のマシンはすごくバランスが良くて、正直言ってこの数年で一番の感触だった。雨の可能性もあるから、状況に柔軟に対応する必要があるけど、勝利を狙えるチャンスは十分にあると思っている」

│リンドブラッドについて「印象的だ」

─F2で注目されている若手、リンドブラッド選手についてどう思う？

ノリス：「彼がまだ子供だったころ、『5年後にF1で会おう』って言ってきたんだ。冗談のように聞こえたけど、本当にここまで来たのはすごいこと。いつか一緒にグリッドに立てるのを楽しみにしてるよ」

フェルスタッペン：「彼のレーススタイルは冷静で賢い。若いのに自分のペースを見失わないのが印象的だった。焦らず、自然体でステップアップしていってくれればいい。期待しているよ」

予選トップ3がわずか0.2秒以内にひしめく大接戦となったイギリスGP。地元ファンの声援を背にノリスとピアストリが挑む中、王者フェルスタッペンが最後の一撃でポールをもぎ取った。コンディション次第では、メルセデスやフェラーリ勢も優勝争いに絡む可能性が高い。2025年のイギリスGPは、予選の緊張感を上回るスリリングな決勝が期待される。