F1といえば「超高速で走るマシン」というイメージですが、実は“燃費の良さ”でも驚かれることが多いです。
一般的な車とはまったく違う仕組みで燃料を使っていて、ハイブリッド技術も駆使されています。また、2026年から100%カーボンニュートラル燃料の使用が義務付けられており、より環境に意識したレースとなる。
│一般車と比べたらどうなの?
街中を走る普通の車の燃費は、だいたい 10〜15km/L 前後。どんなに燃費に特化した車でも20km/L程。
一方F1マシンはというと、サーキットを全開で走り続けるため、数字にすると 約2〜3km/L ほどしか走れない。
「燃費が悪いじゃん!」と思うかもしれないが、平均時速200km以上で走っていることを考えると、むしろ効率的なのだ。ヒントとしては市販車でも高速走行と市街地走行で燃費表示があることだ。自分の保有している車の燃費を調べてみるのもいいだろう。
│1レースでどれくらい燃料を使う?
現在のF1では 1レースあたり最大110kg(約145リットル)まで という燃料制限がある。
フルタンクでスタートしても、ぎりぎり完走できる量しか積めまない。
では、なぜわざわざ制限しているのだろうか?
理由は大きく2つ。
レースをより戦略的にするため
無制限に燃料を積めてしまうと、ただ全開で走るだけのレースになってしまいまう。
燃料が限られているからこそ「どこで燃費を抑えるか」「どこで全開にするか」という駆け引きが生まれ、観客にとっても面白い戦略勝負になる。環境への配慮と効率改善の促進
F1は市販車に技術を還元することも大きな使命。
燃料制限を設けることで、より少ない燃料で速く走れる仕組みの開発が進む。
これは環境性能の向上にもつながります。
つまり燃料制限は、「ただの制約」ではなく 戦略性と技術革新を生み出す仕組み なのです。
│ハイブリッド技術で効率アップ
2014年以降のF1マシンは ハイブリッドシステム(ERS) を搭載。ブレーキや排気からエネルギーを回収して、加速に再利用する。この技術のおかげで、昔よりも少ない燃料で速く走れるようになった。実際、燃費は年々改善され、環境性能も向上している。
最近では電気の力をうまく使いオーバーテイクの際に活用するドライバーも多くいる。というより、ERSが無いと抜けないくらいだ。
F1マシンの燃費は 2〜3km/L と数字だけ見ると悪そう
でも時速300kmで走りながらの効率は驚異的
1レースの燃料は最大110kgまで制限
ハイブリッド技術で少ない燃料でも速さを実現
普段の車とはまったく違う「速さと効率のバランス」が、F1マシンの面白いポイントだろう。
