2026年型マシンの初走行が、バルセロナ=カタロニア・サーキットで始まった。
この5日間は「速さ」よりも「正常に動くか」を確認する週だった。
多くのチームが新レギュレーション車の初周回をこなし、トラブル探しとデータ収集を進めた。

各チームは、5日間のうち規則で定められた最大3日間のみ走行できる。そのため、走行日がチームごとに分散した。
天候も大きく影響した。2日目は雨が走行計画を揺さぶった。

【サーキット】カタロニア・サーキット

│1日目(1月27日):最初に動いたのはメルセデス。キャデラックとアウディも始動

走行開始の主役はメルセデスだった。
キミ・アントネッリが午前に距離を稼いだ。
午後はジョージ・ラッセルが加わり、チームは「走って学ぶ」初日を成立させた。

アウディガブリエル・ボルトレートが早々に走行した。
ただし、走行はトラブルで短くなった。

レーシング・ブルズリアム・ローソンが終日担当した。

キャデラックバルテリ・ボッタスが多く周回した。
午後はセルジオ・ペレスに交代した。

レッドブルはアイザック・ハジャルが初日を「スムーズ」と評した。

ハースエステバン・オコンが周回数を稼いだ。

チーム走行ドライバーメモ
メルセデス キミ・アントネッリ
ジョージ・ラッセル
初日最多クラスの走行距離
アウディガブリエル・ボルトレートトラブルにより走行は短め
レーシング・ブルズリアム・ローソン終日担当で安定走行
キャデラック バルテリ・ボッタス
セルジオ・ペレス
午後にドライバー交代
アルピーヌフランコ・コラピント単独ドライバーで走行
レッドブルアイザック・ハジャル初日を「スムーズ」と評価
ハースエステバン・オコン後半合流も周回数多め

│2日目(1月28日):雨の中、フェラーリとレッドブルが合流

この日は天気が崩れた。
朝はフェラーリが最初に姿を見せた。
シャルル・ルクレールがSF-26で長い距離を消化した。

続いてレッドブルのマックス・フェルスタッペンも走った。
雨で走行が途切れたが、2人は濡れた路面でも周回を重ねた。

午後はドライバー交代が入った。
フェラーリはルイス・ハミルトンが担当した。
レッドブルもアイザック・ハジャルが午後に走行した。
しかし、周回中にスピンを喫してしまったと報道されている。

チーム走行ドライバーメモ
フェラーリ シャルル・ルクレール
ルイス・ハミルトン
雨天含む長距離走行。新システムの動作確認が中心
レッドブル マックス・フェルスタッペン
アイザック・ハジャル
濡れた路面でも周回を重ねた
メルセデス雨予報を受け、この日は走行せず
アストンマーティンガレージ作業のみ。走行は未実施

│3日目(1月29日):マクラーレンが初走行。新顔が一気に増える

メルセデスはラッセルが先に走った。
レーシング・ブルズはルーキーのアービッド・リンドブラッドが初走行した。

アルピーヌはコラピントが継続した。
ハースはオリバー・ベアマンが走った。
アウディはニコ・ヒュルケンベルグが初登場した。

そして、マクラーレンがついに出てきた。
ランド・ノリスが午前に走行した。
ノリスは「コーナリングは少し遅く感じ、加速と直線は速く感じる」と新車の印象を語った。
アルピーヌはピエール・ガスリーが初周回を走った。

各チームは残り日数を天候で選ぶ可能性が示された。

チーム走行ドライバーメモ
メルセデス ジョージ・ラッセル
キミ・アントネッリ
路面温度が低い中でも周回数を確保
レーシング・ブルズ アービッド・リンドブラッドルーキーがシェイクダウン初走行
アルピーヌ フランコ・コラピント
ピエール・ガスリー
コラピント継続走行。午後にガスリーが初周回
ハース オリバー・ベアマン冬休み明け初走行。安定したプログラム
アウディ ニコ・ヒュルケンベルグシェイクダウン初登場。午後は生産的
マクラーレン ランド・ノリス2026年型マシンで初走行

│4日目(1月30日):アストンマーティンがデビュー。メルセデスは割り当て完了

この日は寒く曇った。
午前はペレス、アントネッリ、ローソン、ハミルトンがそれぞれ走った。

マクラーレンはオスカー・ピアストリが初走行した。
ただし燃料系トラブルで時間を失った。

そして、アストンマーティンがこの日ようやく出走した。
ランス・ストロールがAMR26で初周回を走った。しかし、電気トラブルによりストップしたと報道された。
ストロールはホンダの新PUへの適応を「大規模で複雑なプロジェクト」と表現した。

この日でメルセデスとレーシング・ブルズは「3日間の割り当て」を使い切った。

チーム走行ドライバーメモ
メルセデス キミ・アントネッリ
ジョージ・ラッセル
割り当て3日目。走行距離を重視した最終日
レーシング・ブルズ リアム・ローソン
アービッド・リンドブラッド
木曜でプログラム完了。信頼性確認が中心
フェラーリ ルイス・ハミルトン
シャルル・ルクレール
ドライコンディションで走行距離を確保
マクラーレン オスカー・ピアストリ燃料系トラブルあり。初期確認が中心
キャデラック セルジオ・ペレス前日より改善。セットアップ探索を進行
アストンマーティン ランス・ストロールシェイクダウン初走行。午後にデビュー

│5日目(最終日):アロンソが初走行。各チームが“締めの走行距離”を稼ぐ

最終日は晴れてドライだった。
午前はキャデラックのボッタスとハースのベアマンが最初に出た。
続いてアルピーヌのガスリー、レッドブルのフェルスタッペン、
フェラーリのルクレール、マクラーレンのピアストリ、アウディのボルトレートが走った。

アストンマーティンはフェルナンド・アロンソがシェイクダウン初走行を実施した。
アロンソは「ニューウェイとホンダ、アラムコと新ルールで作った最初のマシン」と語った。
ここでのエイドリアン・ニューウェイアラムコへの言及は、2026年体制の象徴になった。

午後は交代が相次いだ。
マクラーレンはノリスが戻った。
フェラーリはハミルトンが戻った。
ハースにオコンが戻った。
ヒュルケンベルグがアウディを締めた。

最終盤は、多くのチームがロングランで締めに入った。
フェルスタッペンは「まだ改善点は多いが、良いスタート」とまとめた。
ハミルトンは「安定してダウンタイムがほぼない」と述べ、走行距離の価値を強調した。

チーム走行ドライバーメモ
キャデラック バルテリ・ボッタス
セルジオ・ペレス
新チームとして節目の最終日
ハース オリバー・ベアマン
エステバン・オコン
最終日はロングラン中心
アルピーヌ ピエール・ガスリー走行距離を大きく伸ばす
レッドブル マックス・フェルスタッペン最終日にまとめの走行
フェラーリ シャルル・ルクレール
ルイス・ハミルトン
性能寄りの走行も実施
マクラーレン オスカー・ピアストリ
ランド・ノリス
2人で最終確認。理解度を深めた
アストンマーティン フェルナンド・アロンソシェイクダウン初走行。60周以上を消化
アウディ ガブリエル・ボルトレート
ニコ・ヒュルケンベルグ
2人で走行距離を分担
メルセデス割り当て日数消化済み
レーシング・ブルズ木曜でプログラム終了
ウィリアムズシェイクダウン不参加

│5日間で見えた傾向

1) 今年の合言葉は「信頼性」と「チェックリスト」

多くのコメントが「速さは見ない」「まず動作確認」という方向に揃った。
ノリスも「センサー、PU、ギアボックスの正常動作」を最重要に置いた。

2) 天候が走行配分を決めた

雨が出た2日目は象徴的だった。
残り1日しかないチームは、天候の良い日を選ぶ必要があった。

3) 新体制の“初日”がそれぞれあった

キャデラックは「節目の週」と表現した。
アウディもトラブルを織り込みながら、2人のドライバーで距離を稼いだ。
アストンマーティンは後半合流でも、ホンダPUの初期データを得た。

次の焦点はバーレーン・インターナショナル・サーキットでの公式プレシーズンテストになる。
バルセロナで拾った「小さな不具合」と「学習項目」を、各チームが2月のテストまでに潰しにいく。
そこで初めて、各チームは“性能寄り”の走行比率を増やしていく。

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