F1のテスト走行の映像を見ていると、時々「何このハリガネだらけのマシン!?」と思うような、不思議な装置をつけて走っているマシンを見かけることがあるだろう。
その正体こそが「エアロレーク(Aero Rake)」と呼ばれる測定機材だ。
■ポイント
- エアロレークとは:空気の流れを測定するセンサー付きの装置
- 目的:風洞やCFDとのズレを確認し、マシンを最適化する
- 使う場面:テスト走行時のみ(レースでは使わない)
- F1の裏方的存在:見た目は地味でも、開発には不可欠!
■ エアロレークは“空気の流れ”を測るセンサーの塊!
エアロレークとは、マシンの周りの空気の流れ(空力)を測定するための装置です。
たくさんの細い金属の棒で作られたフレームに、小さな穴が無数に開いたセンサーが取り付けられていて、
そこからどの方向に、どれくらいの風が当たっているのかをデータとして集めます。
■ なぜ使うの?その目的は?
F1チームは普段、風洞実験やコンピューターシミュレーション(CFD)でマシンの空気の流れを予測しています。
でも、実際の走行時には予想とズレが出ることもあります。
そのため、「風が本当にシミュレーション通りに流れているのか?」を確認するために、エアロレークを装着してテスト走行を行うのです。
■ どこに取り付けるの?
エアロレークは、前輪の後ろ側や、リアタイヤの周辺、サイドポッド周りなどに取り付けられることが多いです。
空気の流れを詳しく見たい部分にあわせて、さまざまな形やサイズのレークが使われます。
■ レースでは使わないの?
もちろんレースでは使用されません!
あくまでテスト用の装置で、特にプレシーズンテストや金曜フリー走行(FP1)など、実験的な時間に限って使われます。
■ 見た目は地味だけどF1の進化に欠かせない!
パッと見は地味で「まるでトゲトゲの虫取り網!?」なんて思ってしまいますが、
この装置こそがマシンの性能アップに欠かせない空力開発のカギなのです。
