F1 beginner's media
上海インターナショナル・サーキット
(英:Shanghai International Circuit、中: 上海国际赛车场)
中華人民共和国・上海市にあるサーキットで2004年に設立された。また中国GPが開かれた2004年から現在まで継続して開催されている。
コース全体は漢字の「上」の字をモチーフと言われるが、コース設計者のティルケ氏は偶々そうなっただけとのこと。総工費はおよそ266億円をかけ作り上げられた。現在では様々なトップカテゴリーのレースが組み込まれる中国代表のサーキットになっている。
レースは4月~5月にかけて行われ、気温は20度前後でドライバーには優しい環境になっている。
ただ、コースはかなり難しいレイアウトになっている。ロングストレートは2本あり、そのうちのターン⑬からのストレートは1.2kmの長さを誇る。ストレートだけでなく中低速のコーナーセクションも多く、様々なコーナーの組み合わせで出来ているのが特徴になる。
このコースではロングストレートが2本と長く、一見楽にオーバーテイクができそうでもあるが、ただ最高速が速いマシンではオーバーテイクは難しい。
トレイン状態も多くみられる中国GPにおいていかに立ち上がりの安定性をもってターン⑬に飛び込めるのかがポイントになってくる。いわば,
安定した助走が出来るダウンフォースとブレーキングを持ったマシンがここでは強くなってくる。
このコースを走ると高速・低速どちらも右コーナーが多く組み込まれている。タイヤというのは右に曲がれば遠心により左へ引っ張られる。もちろんタイヤも同じで、左タイヤへの圧力がかかり、デグラデーション(劣化)が速くなる。
おまけにロングストレートからハイブレーキでタイヤへの負荷はかなり大きい。ストレートでフラットスポット(ブレーキによるタイヤが平らになる現象)が出来れば、ペースは落ちていくだろう。そのため、ドライバーのマネジメント能力がかなり重要になってくる。
このサーキットのスタート後の位置取りはかなり重要になってくる。ターン①からターン⑥までの間はテクニカルでコース幅も狭く、順位の入れ替わりが激しい。従って接触やクラッシュもかなり常習的に起きる。もちろん上位集団でスタートできることが好ましいが、中団勢はかなり注意をしながら走らなければならない。
|2018年:ダニエル・リカルド VS フェラーリ・メルセデス
2018年の中国GPはダニエル・リカルドのためのレースと言えるだろう。6位スタートのリカルドは後半にペースを上げ、大逆転優勝を飾った。このオーバーテイクは歴史に残るものだろう。
|2006年:ミハエル・シューマッハ VS フェルナンド・アロンソ
2006年はミハエル・シューマッハと期待の新人フェルナンド・アロンソの世代交代を思わせるシーズンの中、初開催の中国GPでは路面が濡れた悪いコンディションでバトルがあった。惜しくもシューマッハはこれが生涯最後の勝利となった。