既に4戦目を迎える2025年もようやくマシンの戦力図が見えてきている。今季で一番パフォーマンスを魅せるのはマクラーレンである一方、グランドエフェクトカー時代で伝説を作ったレッドブルは後退と同時に、セカンドドライバーの動向で大きな動きを見せてきた。

2025年のレッドブルは、現王者のマックス・フェルスタッペンとルーキードライバーとして抜擢されたリアム・ローソンで始まったシーズンであったが、不安定なマシンに対応が出来ず、ローソンは3戦目の日本GPからレーシングブルズの角田裕毅とスワップする形となった。角田は日本GPでは大きなパフォーマンスを魅せられなかったものの、レースを重ねるごとに徐々に改善され、遂には王者の背後まで迫るドライビングを披露していた最中、FP2終盤ウォールに接触しクラッシュ。FP2は赤旗でセッションが中断となった。

思った以上に曲がった?

残り9分を切ったところで、角田は最終コーナーで内側のウォールに左前輪が接触し、左フロントサスペンションに損傷を負った。これにより、マシンコントロールが出来ず、そのまま出口の壁に滑り込み、フロントが損傷した。

幸いなことに角田は無事でマシンをから脱出し、マシン自体もフロント周りの修復で済みそうなため、FP3でも走行ができる見込みだろう。

要因について角田は公式インタビューで語った

「ターンインしすぎて内輪が壁に接触し、ダメージを受けてしまった。その後はコントロールが全く効かなくなってしまいました。チームに申し訳ないです。ペースは良さそうだったので、本当に残念です。」

リプレイ映像を見るとかなり切り込んでしまったことがわかるが、直近のレッドブルのマシンを見る限り、ブレーキ後の進入でアンダーステア傾向があり、かつコーナー出口でオーバーステアになる現象が起きている。これはテスト中でも課題としてされていたマシンの癖が要因の一つでもある。反対に言えばそのマシンの特徴をたった3戦で理解をした角田は対応をしていたことになる。

異質な特性から生まれたドライビングライン

通常のマシンでは入り口でしっかりブレーキをしてコーナー脱出で速度を乗せるため緑のラインのようにコーナーで速度をつぶさない動きが必要にある。

だが、レッドブルのマシンは進入時でのアンダーステアだけでなく、加速時のオーバーステアも加わっていることから、コーナー出口でマシンをある程度、進行方向に向けて安定した脱出が必要になってくる。従って、角田が走りたい赤のラインではかなりステアリングを切り込み、曲がり切ってから加速するドライビングが必要になってくる。レッドブルのマシンはかなりスイートスポットを見つけるのが大変なマシンへと変貌していたのである。

 

今シーズンの角田は前年に比べてもかなり熟成され、今ではトップチームでのドライビングをするベテランドライバーへと進化した。これは今まで戦い続けていた戦友であるGPウィナーや非力なマシンでのパフォーマンスが大きく影響されているだろう。マシンアップグレードを重ねたレッドブルのマシンと角田の勢いがあれば、歴史に残るドライバーになるかもしれない。