角田裕毅も7位に浮上、手応えある一日を語る

2025年F1第11戦オーストリアGPの金曜日、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはFP1で2番手、FP2では3番手につけ、好調な滑り出しを見せた。この日は、普段のレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼの不在により、代わりにサイモン・レニーとタッグを組んで臨んだ1日でもあった。

✅ まとめポイント

  • フェルスタッペンはランビアーゼ不在の中でサイモン・レニーと連携し、順調な初日を過ごした

  • アンダーステアに課題を残しつつも、FP2で3番手と好調な仕上がり

  • 角田裕毅はFP2で7位に浮上し、RB21への適応と自信の高まりを実感

│マックス「全体的には順調だった」

「特別な関係にあるのは確かだけど、今はそういう状況だ」と語ったフェルスタッペンは、2016年から長年連れ添ってきた“GP”との違いを問われても冷静に受け止めていた。

「サイモンとはずっと良い関係を築いてきた。ガレージの反対側にいた彼とは長く知り合いだし、シミュレーターでも一緒にやってきた。彼は非常に経験豊富だし、今日もすぐに適応してくれて、とても良かったよ」

FP1の走行中、マシンに異変を感じたフェルスタッペンは無線で問題を報告。しかしその声の先には“GP”ではなく、2013年からレッドブルでエンジニアとして経験を積み、多くのドライバーを支えてきたサイモン・レニーがいた。ランビアーゼは個人的な理由でこの週末を欠席しており、次戦イギリスGPでの復帰が見込まれている。

一日の走行を総括して、フェルスタッペンはこう語った。

「全体的にはかなり順調だった。大きな問題はなかったけれど、ショートランでもロングランでもアンダーステアが強すぎて、その点はまだ調整が必要だね」

角田裕毅、17位から7位へ「自信が必要なコースで、確かに深まった」

一方、同じレッドブル陣営で戦う角田裕毅にとっても、オーストリアの金曜日は手応えを得る一日となった。FP1では17位と苦戦するも、FP2では一転、7番手に浮上。徐々にRB21への適応が進んでいることを示した。

「FP1からFP2にかけて、良い方向に進んだと思う」と角田はコメント。

「まだ足りない部分があるかもしれないけど、いくつかポジティブな点を見つけられた。もっと突き詰めていきたい」

第3戦日本GPからレッドブル昇格を果たし、ここまで新しいマシンに向き合ってきた角田。今週末のレッドブル・リンクは高速セクションが多く、自信が試されるサーキットでもある。

「こういうコースで速く攻めるには自信が必要。でも今日のFP2で、それが確かに深まったと思う。まだ学んでいる途中だけど、準備の進め方としては満足している。明日はすべてをうまくまとめていくだけだね」

フェルスタッペンは信頼するエンジニア不在の中でも安定したパフォーマンスを見せ、角田も着実な前進をアピールした金曜日。両者が課題を克服し、予選・決勝でどこまで仕上げてくるのか、週末の展開に注目が集まる。