
■コースプロフィール
ヤス・マリーナ・サーキット
(英: Yas Marina Circuit)
アラブ首長国連邦・アブダビのヤス島に位置する近代的サーキット。2010年代以降のF1を象徴するコースであり、ナイトレースとして開催される点が大きな特徴である。
2009年に開業し、以来アブダビGPの舞台として定着している。2021年にはレイアウト変更が行われ、コース全体がスムーズかつ高速な流れに改良された。高級マリーナエリアに囲まれた美しい景観と、最新設備を備えた世界屈指のサーキットとして知られている。
│コースマップ

| コース長 | 5,281m |
|---|---|
| コーナー数 | 16 |
| 最高速度 | 330km/h |
| タイプ | バランス |
| SC導入率 | 33% |
| 最高速 | 4/5 |
|---|---|
| 加速 | 4/5 |
| ダウンフォース | 3/5 |
| ブレーキ | 4/5 |
| タイヤ | 3/5 |
│コースの特徴とポイント
ヤス・マリーナ・サーキットは、昼から夕方、そして夜へと移り変わる特殊な環境が特徴である。路面温度は時間帯によって大きく変動し、戦略に影響を及ぼす。また、DRSゾーンが2か所あり、オーバーテイクの発生率が比較的高い。
特に2021年以降、ターン5・ターン6周辺のレイアウト改修により、コースはより高速かつリズミカルな特性を持つようになった。その結果、タイヤマネジメントとブレーキングのバランスが勝敗を大きく左右する。

①高速セクションとストップ&ゴーの両立
ヤス・マリーナは高速区間とストップ&ゴーが混在する珍しいレイアウトである。長いバックストレートではトップスピードが重視される一方、ターン5やターン6の急減速区間では強力なブレーキ性能が求められる。
特にターン5のヘアピンは重要ポイントである。ブレーキングの安定性がその後の加速性能に直結するため、マシンセットアップに大きな影響を及ぼす。
②路面温度の変化とタイヤへの影響
スタート時は夕方で、チェッカーは夜というタイムスケジュールが特徴的である。気温が下がる時間帯ではタイヤの発熱が難しくなり、特にリアタイヤの温度管理が重要になる。
温度変化によってグリップが不安定になるため、チームはレース前から複数の戦略シナリオを準備する。温度が下がるとアンダーステア傾向が強くなり、その結果としてコーナー進入のライン選択が難しくなる。
③オーバーテイクポイント
オーバーテイクの最重要ポイントは2本の長いストレートである。
・ターン5(旧ターン7)
最もオーバーテイクが多発する地点。長いストレート後のハードブレーキングでインを突く動きが定番。
ブレーキング勝負が多く、DRSにより追い抜きが狙いやすい。
・ターン9(ホテル下の高速左コーナー)
2021年の改修で急コーナーから高速コーナーに変更された。ライン取り次第でサイド・バイ・サイドが可能。
・ターン6、ターン7の連続
ターン5から続くストレートから攻め込めるため、2連続のオーバーテイク合戦になる場合が多い。
■過去のバトル
|2021年:マックス・フェルスタッペン VS ルイス・ハミルトン
劇的な最終周決戦として今も語り継がれるバトル。セーフティカー明けのリスタートでフェルスタッペンが逆転し、初タイトルを獲得したレースとして歴史に残っている。
|2010年:セバスチャン・ベッテル VS フェルナンド・アロンソ
2010年シーズンの王者を決めるレース。セバスチャン・ベッテルは逃げ切るも、フェルナンド・アロンソの順位次第で決まるレース。ゴール後も緊張する場面となった。