メルセデスの正式なチーム名は、「Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team」である。

チーム名に入っているPETRONASは、自動車メーカーではない。
F1マシンのパーツを製造する企業でもない。
PETRONASは、マレーシアを代表するエネルギー企業である。

しかし、PETRONASはメルセデスのマシンにロゴを載せているだけではない。
F1マシンに使われる燃料や潤滑油の開発にも関わっている。

この記事では、PETRONASがどんな会社なのか、そしてメルセデスF1をどのように支えているのかを初心者向けに解説する。

│PETRONASとはどんな会社?
出典:petronas.com

PETRONASは、マレーシア政府が所有する国営エネルギー企業である。
石油や天然ガスを中心に、石油化学製品や低炭素エネルギー分野でも事業を展開している。

正式名称は「Petroliam Nasional Berhad」。
1974年に設立され、マレーシアを拠点に世界各地で事業を展開している。

PETRONASが主に扱っているのは、石油や天然ガスなどのエネルギーである。

地下や海底にある資源を探す。
石油や天然ガスを生産する。
生産した資源を燃料や化学製品へ加工する。
完成した燃料や潤滑油を販売する。

PETRONASは、こうしたエネルギーに関する幅広い事業を行っている。

簡単に言えば、PETRONASは「エネルギーを作り、社会へ届ける会社」である。

│PETRONASは具体的に何をしているのか

PETRONASの事業は、ガソリンスタンドで燃料を販売することだけではない。

石油や天然ガスの探索と生産から、燃料の精製、輸送、販売まで幅広く手がけている。
自動車や機械に使われる潤滑油も開発している。

近年は、従来の石油や天然ガスだけでなく、低炭素エネルギーや持続可能な燃料の開発にも取り組んでいる。

一般の利用者にとって身近なのは、自動車用の燃料やエンジンオイルかもしれない。

しかし、PETRONASは企業や工場、航空、輸送など、社会のさまざまな場所へエネルギーを提供している。

世界中でエネルギーを作り、届けることがPETRONASの主な事業である。

│なぜF1にエネルギー企業が必要なのか

F1マシンを走らせるためには、燃料が必要である。

しかし、F1で使われる燃料は、ただエンジンに入れて燃やせばよいわけではない。

F1のパワーユニットは、非常に高い性能と効率を求められる。
燃料の性質が変われば、燃焼の仕方やエンジンの性能にも影響する。

エンジンオイルも重要である。

オイルには、エンジン内部の摩擦を減らす役割がある。
高温になる部品を守り、安定して動かす役割も持っている。

F1では、小さな性能差がラップタイムや信頼性に影響する。

そのため、燃料や潤滑油を作る企業も、F1マシンの性能を支える重要な存在になる。

│PETRONASはメルセデスF1で何を支えているのか
出典:mercedesamgf1.com

PETRONASは、2010年からメルセデスF1のタイトルパートナー兼テクニカルパートナーを務めている。

タイトルパートナーとは、チームを代表する重要なスポンサーである。
そのため、PETRONASの名前は正式なチーム名にも入っている。

一方、テクニカルパートナーとしては、メルセデスのF1マシンに使われる燃料や潤滑油を開発している。

2026年のメルセデスF1マシンには、「PETRONAS Primax」と呼ばれる燃料と、「PETRONAS Syntium」と呼ばれるエンジンオイルが使われている。
さらに、油圧系などに使われる機能性流体には「PETRONAS Tutela」が採用されている。

PETRONASは、メルセデスのパワーユニットに合わせて燃料やオイルを開発する。

メルセデス側がエンジンを作り、PETRONASが完成後に燃料を持ってくるわけではない。
エンジンと燃料の開発を連携させながら、性能や効率を高めている。

つまり、PETRONASは広告としてロゴを出すだけの企業ではなく、燃料と潤滑油を通じて、燃料と潤滑油を通じて、メルセデスのF1マシンの性能と信頼性を支えている企業でもある。

2026年からは、F1で新しい持続可能燃料の規則が導入された。
PETRONASとメルセデスは、新しいパワーユニットに合わせた100%持続可能な先進燃料の開発にも取り組んできた。
燃料の性能だけでなく、環境負荷を抑える技術も両社の共同開発における重要なテーマになっている。

│PETRONASは燃料とオイルでもメルセデスを支えている

PETRONASは、マレーシアを代表する国営エネルギー企業である。

石油や天然ガスの生産から、燃料や潤滑油の開発、販売まで、エネルギーに関する幅広い事業を行っている。

メルセデスF1では、チーム名に入るタイトルパートナーである。
同時に、燃料や潤滑油を開発するテクニカルパートナーでもある。

PETRONASは、メルセデスのマシンにロゴを載せているだけではない。
燃料、エンジンオイル、機能性流体の技術を通じて、マシンの性能と信頼性を支えている。

メルセデスのチーム名にあるPETRONASは、マレーシアのエネルギー企業の名前である。

PETRONASを知ると、F1スポンサーが広告だけの存在ではないことが見えてくる。
燃料やオイルを開発する企業も、F1チームの速さと信頼性を裏側から支えている。