2026年シーズン、F1は大きく変わった。
その一つが、DRSの廃止だ。

新レギュレーションでは、マシンにアクティブエアロが搭載されている。
ドライバーは、指定された区間でストレートモードを使用できる。

このシステムでは、DRSのように追走時だけ作動するわけではない。
指定された区間であれば、全車が低抵抗状態を使える。

イタリアGPの舞台となるモンツァは、F1カレンダーの中でも屈指の超高速サーキットだ。
そのため2026年は、ストレートモードの使い方がこれまで以上に重要になる可能性がある。

2026年のモンツァには、4つのストレートモード区間が設定されている。
ホームストレートだけではなく、第2シケインへ向かう直線、レズモからアスカリへ向かう区間、さらにアスカリ出口から最終コーナーへ向かう区間でもストレートモードが使える形になっている。

そのため、モンツァでは主要な加速区間で低抵抗状態をどう生かすかが大きなテーマになりそうだ。

2026年F1レース中の新ルール解説 │ DRS終了とオーバーテイクモードの仕組み
│4つのストレートモード区間で変わるモンツァ

モンツァ・サーキットは、長いストレートと強いブレーキングが特徴のコースだ。
コース全長は5.793km。
1周の全開率が高く、F1でも代表的なパワーサーキットとして知られている。

そのためモンツァでは、もともと直線速度が重要だった。
2026年はそこに、ストレートモード区間をどのように生かすかという新しい要素が加わる。

特に今回は、使用可能な区間が多い。
ホームストレートに加えて、第2シケインへ向かう区間、レズモからアスカリへ向かう区間、アスカリ出口から最終コーナーへ向かう区間でも使える。
つまり、モンツァの主要な加速区間の多くがストレートモードの対象になる。

この変化は大きい。
なぜならモンツァでは、単純な最高速だけではなく、各シケインや高速コーナーの出口速度が次の直線の伸びに直結するからだ。

たとえば第2シケインの出口で失速すれば、その先のレズモまで響く。
レズモの立ち上がりが乱れれば、アスカリまでの加速区間でタイムを失う。
さらにアスカリをきれいに抜けられなければ、最終コーナーまでの伸びにも差が出る。

そのため2026年のモンツァでは、トップスピードだけではなく、コーナーモードで確保できるダウンフォースをどこまで生かせるかも重要になる。
各コーナーを安定して抜け、そのままストレートモード区間へつなげることがラップタイムに影響しそうだ。

│オーバーテイクポイントとエネルギーマネジメント

モンツァで最大のオーバーテイクポイントは、第1シケインだ。

ドライバーはホームストレートで約350km/hまで加速し、そこから強く減速して第1シケインへ進入する。
2026年も、ここが最も明確な勝負どころになりそうだ。

第2シケインも大きなブレーキングポイントになる。
一方、レズモやアスカリでは、低ダウンフォース仕様のマシンを安定させながら高い出口速度を確保することが重要になる。

ただし、ストレートモードは全車が指定区間で使用できる。
後ろのマシンだけを有利にする仕組みではない。

2026年に追走車を助ける役割を持つのが、オーバーテイクモードだ。
前車から1秒以内という条件を満たした追走車は、追加の電気エネルギーを使って攻撃できる。

そのため、第1シケインへの攻防では、ストレートモードによる低抵抗状態に加えて、スリップストリームとオーバーテイクモードも重要になる。

もう一つのポイントが、電気エネルギーの管理だ。

モンツァには第1シケインや第2シケインなど、強いブレーキングで電力を回収できる場所がある。
一方で、長い全開区間も多いため、回収した電力をどこで使うかも重要になる。

2026年のモンツァでは、直線速度だけではない。
ブレーキング、コーナー出口の加速、そして電気エネルギーの使い方までがレースのポイントになりそうだ。