―2025年の新人ドライバー
F1 2025年シーズンの見どころの一つは、新人ドライバーたちの活躍だ。
- ガブリエル・ボルトレート(ザウバー)
- アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、
- ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)、
- オリバー・ベアマン(ハース)、
- アイサック・ハジャル(RB)
という才能あふれるルーキーたちがグリッドに加わる。彼らがどんな走りを見せるのか、誰が最も輝くのか――。シーズンが始まる前に、それぞれの経歴や強み、F1での期待を考察しながら紹介していこう。F1の未来を担う若きスターが誕生するかもしれない。
ガブリエル・ボルトレート(Sauber) Car No.5
ガブリエル・ボルトレートは、ブラジル出身の若手ドライバーで、F2やF3での活躍を経てザウバーからF1参戦する。彼はカート時代から高い評価を受け、2023年にはF3でチャンピオン、2024年はF2でチャンピオンを獲得している。
ボルトレートの最大の強みは、レースペースの安定感とタイヤマネジメント能力。ロングランでのペース維持が得意で、戦略的なレース運びが光っている。また、雨天レースでも冷静な判断力を発揮し、難しいコンディションでも結果を残してきている。アグレッシブなオーバーテイクも魅力で、F1でもそのスタイルを貫くか注目だ。昨年最下位だったザウバーではあるが、デビューイヤーから印象的な走りを見せる可能性は十分にあるため、期待大である。
アイザック・ハジャル(RB) Car No.6
アイザック・ハジャルはフランス出身の若手ドライバーで、F2やF3を経てF1デビューを果たす。彼はレッドブル・ジュニアチームの一員として育成されてきており、2022年にはF3でタイトル争いを繰り広げ、2023年からハイテックにてF2にステップアップ。2024年はカンポスで優勝を重ね、ランキング2位の結果を残しF1昇格への実力を証明した。
ハジャルの最大の強みは、アグレッシブなレーススタイルと予選での速さ 。特に単独ラップでのパフォーマンスが優れており、予選で上位に食い込む力を持つ。また、スタート直後や接戦での冷静な判断力にも定評があるため、スタートでのポジションアップも見受けられる。レッドブル系のドライバーらしく攻撃的な走りを得意とし、F1でもそのスタイルを貫くことが期待されている。
オリバー・ベアマン(ハース) Car No.87
オリバー・ベアマンはイギリス出身の若手ドライバーで、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の有望株としてF1デビューを果たす。F4では圧倒的な成績を残してチャンピオン、F3ではルーキーながら優勝を経験し、F2でも優れた成績を収めてトップチームの関心を集めた。2024年にはF1で数戦代役を務め、ポイントを獲得するなど速さと適応力を証明した。
ベアマンの最大の強みは、冷静なレース運びと速さを兼ね備えた総合力の高さ 。予選では速さを発揮しつつ、決勝でも安定したペースを維持できる。タイヤマネジメントにも優れ、戦略的なレースが可能。また、プレッシャーのかかる場面でも動じず、若手ながら完成度の高いドライバーであり、将来のフェラーリエース候補として期待されている。
ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ) Car No.7
ジャック・ドゥーハンはオーストラリア出身の若手ドライバーで、元MotoGPドライバーであるミック・ドゥーハンの息子としても知られる。レッドブル・ジュニアチームを経てアルピーヌの育成ドライバーとなり、F3やF2での活躍を通じてF1への道を切り開いた。F2では複数の勝利を挙げ、特に2023年シーズン終盤の安定感が評価されている。2024年にはアルピーヌのリザーブドライバーとしてF1マシンのテスト経験を積み、ついに2025年シーズンでF1デビューを果たした。
ドゥーハンの強みはアグレッシブなレーススタイルとタイヤマネジメントの巧みさ だ。特にミックスコンディション(路面状況が変化している局面)での対応力が高く、状況の変化を瞬時に読み取るレースセンスが光る。また、単独走行時のペースも優れており、F1でも速さを発揮できる可能性が高い。父譲りの勝負強さを持つ彼が、どこまで活躍できるか注目だ。
アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) Car No.12
アンドレア・キミ・アントネッリはイタリア出身の若手ドライバーで、カート時代から注目され、F4では大差の王者獲得、2023年にはFヨーロピアンで圧倒的な成績を収めている。2024年にはF2にステップアップし、即戦力としての実力を証明している。
アントネッリの強みは、圧倒的なレースペースと適応力の速さだ。予選や決勝で常に速さを発揮し、どのような状況でも高いペースを維持するレースを見せてきている。素早い判断力や、異なるレース環境に即座に適応できる能力を持っており、天性のスピードが武器だ。昨年のイタリアGPではクラッシュしたものの、ラップタイムは異常な速さだったとのこと。まだ18歳という若さでありながらは将来のメルセデスのエース候補として期待されている。
2025年のF1シーズンは、新たな才能が続々と登場し、非常に楽しみな年になるだろう。ガブリエル・ボルトレート、アイザック・ハジャル、オリバー・ベアマン、ジャック・ドゥーハン、アンドレア・キミ・アントネッリという若きドライバーたちが、F1の舞台でどのようなパフォーマンスを見せるのか、非常に注目だ。彼らの強みである速さや適応力、レース戦略を武器に、シーズンを通じて成長を遂げ、未来のF1を牽引する存在になることが期待され、どの新人ドライバーが最も大きなインパクトを与えるのか、目が離せないシーズンになる。
