2026年シーズン、F1は大きく変わった。
その一つが、DRSの廃止だ。

新レギュレーションでは、マシンにアクティブエアロが搭載されている。
指定された区間では、マシンが自動的にストレートモードへ切り替わる。

このシステムでは、DRSのように追走時だけ作動するわけではない。
指定された区間であれば、全車が低抵抗状態を使える。

そのため、コース攻略の考え方も変わる。

ベルギーGPが行われるスパ・フランコルシャンも例外ではない。
2026年は、従来のDRS区間だったターン19からターン1、ターン4からターン5だけではなく、新たにターン1からターン2、ターン16からターン17、ターン18からターン19でもストレートモードが使える形になっている。

この変化は大きい。
なぜなら、スパのようなパワーサーキットでは、低抵抗状態で走る区間が増えることで、1周の組み立てそのものが変わる可能性があるからだ。

2026年F1レース中の新ルール解説 │ DRS終了とオーバーテイクモードの仕組み
│ストレートモード拡大で変わるスパ・フランコルシャン

スパ・フランコルシャンは、F1カレンダーの中でも屈指の高速サーキットだ。
コースは全長が長く、高速区間とテクニカル区間がはっきり分かれている。

そのため、もともとパワーと空力のバランスが重要になるコースとして知られている。
2026年は、そこにストレートモードの区間配置と、電気エネルギーの配分が加わる。

2026年のスパでは、ホームストレート、オー・ルージュ手前、ケメルストレート、ブランシモン前後の計5区間にストレートモードが設定されている。

ストレートモードの区間が増えることで、マシンは長い加速区間で空気抵抗を減らしやすくなる。

一方、パワーユニットの電気エネルギー管理は、ストレートモードとは別の課題である。
スパでは長い全開区間が続くため、どこで電気出力を使い、どのブレーキング区間で回生するかも重要になる。

特にスパは、中盤にテクニカルな区間がある。
この区間では、マシンをしっかり減速させながら、次の加速に向けて電力を回収する考え方も重要になるかもしれない。

そのため2026年のベルギーGPでは、
単純なトップスピードだけではなく、ストレートモードの使い方と回生の組み立てがラップ全体を左右する可能性がある。

│オーバーテイクポイントとエネルギーマネジメント

スパ・フランコルシャンで代表的なオーバーテイクポイントは、
ターン1、ターン5、ターン18だ。

ターン1では、ホームストレート後のブレーキング勝負が起きやすい。
ターン5は、ケメルストレートの加速を生かせる代表的な追い抜きポイントだ。
ターン18は、ブランシモン後のバスストップ・シケイン入口にあたる。
長い高速区間の最後に強いブレーキングが必要になるため、追い抜きが起きる可能性がある。

2026年はストレートモードの使用区間が増える。
そのため、これらのコーナーでの攻防はさらに重要になるかもしれない。

一方で、スパは高速区間が多いため、電力を使い続けることは難しい。
中盤のテクニカル区間や強いブレーキングでは、次の全開区間に向けた回生が重要になる。

長い全開区間とテクニカル区間が組み合わされるスパでは、
オーバーテイクポイントへ向かうまでのエネルギーマネジメントも大きな見どころになりそうだ。