2026年シーズン、F1は大きく変わった。その一つが、DRSの廃止だ。

新レギュレーションでは、前後のウイングが動くアクティブエアロが導入されている。指定された区間では、空気抵抗を減らすストレートモードに切り替わる。

シンガポールGPの舞台となるマリーナベイ・ストリート・サーキットでは、2026年に5つのストレートモード区間が設定されている。

ホームストレート、ターン5から7、ターン9から10、ターン13から14、ターン15から16の5区間だ。

市街地サーキットながら、複数の加速区間で低抵抗状態を使えるレイアウトとなっている。

一方、2026年は電気エネルギーを使うBoostやOvertake Modeも導入されている。

アクティブエアロとエネルギーマネジメントをどう組み合わせるかも、2026年のシンガポール攻略では重要になる。

2026年F1レース中の新ルール解説 │ DRS終了とオーバーテイクモードの仕組み
│5つのストレートモード区間で変わるマリーナベイ

マリーナベイ・ストリート・サーキットは全長4.927km。19コーナーを62周する市街地サーキットだ。

低速コーナーが多く、短い加速と減速を繰り返すレイアウトが特徴となる。

2026年は、ホームストレートに加えて、ターン5〜7、ターン9〜10、ターン13〜14、ターン15〜16の5区間にストレートモードが設定されている。

ストレートモードでは前後のウイングが低抵抗状態になり、直線でのドラッグを減らすことができる。

特にターン9からターン10の区間にもストレートモードが設定されたことで、セクター2でも低抵抗状態を使う区間が存在する。

ただし、ストレートモード自体が電力を追加するわけではない。

2026年のF1では、空力とは別にBoostやRechargeによる電気エネルギーの管理も必要になる。Rechargeはブレーキングだけではなく、リフトオフや部分的にアクセルを戻した場面などでも行われる。

そのため、2026年のシンガポールでは、ストレートモードによる低抵抗化と、電力の使い方を分けて考えることが重要になる。

│オーバーテイクポイントとエネルギー管理

シンガポールで注目したいオーバーテイクポイントのひとつが、ターン7だ。

ターン5からターン7までストレートモード区間が続き、その先では強いブレーキングが必要になる。F1公式も、ターン7はブレーキングが難しく、オーバーランしやすいポイントとして挙げている。

ターン1やターン14も、前方のマシンとの距離やタイヤの状態によって仕掛ける可能性があるポイントだ。

さらに2026年は、Overtake Modeにも注目したい。

マリーナベイでは、ターン16出口にOvertake Detection、ターン17出口にOvertake Activationが設定されている。 

検知地点で前車から1秒以内に入れば、次の周に追加の電力を使えるOvertake Modeが利用可能になる。

Straight Modeが全車に使われる空力システムなのに対し、Overtake Modeは条件を満たした追走車が使える電気的な追い越し支援だ。

そのため、どのStraight Mode区間で仕掛けるかだけではなく、Overtake Modeをどこで生かすかも2026年の攻防を見るポイントになる。

一方、マリーナベイでは低速コーナーからの加速が多く、リアタイヤの温度管理も重要だ。

F1公式では、特にラップ後半でリアタイヤの温度が上がりやすいと説明されている。ただし、ピレリの2026年大会プレビューでは、タイヤのオーバーヒートがレース戦略上の大きな制限になるとは予想されていない。

アクティブエアロ、電力、リアタイヤ。この3つをどう管理するかが、2026年シンガポールGPの攻略ポイントになりそうだ。