バーレーンで行われた2026年F1プレシーズンテスト最初の3日間が終了した。
各チームは新世代マシンと新パワーユニットへの適応を進め、
速さと信頼性の両面で重要な手がかりを得た。
テストはまだ序盤であり、順位を断定するには早すぎる。
しかし、その中でも明確な傾向はすでに見え始めている。
本記事では、3日間の走行データと内容をもとに、各チームの現状を整理する。
│ レッドブル、マクラーレン、メルセデスが優位なスタート
現時点で最も優位な位置にいる可能性が高いのは、
レッドブル、マクラーレン、そしてメルセデスの3チームである。
レッドブルは初日午前にマックス・フェルスタッペンがトップタイムを記録し、
ロングランでも安定したペースを示した。
総周回数も343周と十分な走行距離を確保しており、
新パワートレインは、現時点では大きな問題なく動作している。
マクラーレンは422周を記録し、全チーム最多タイの走行距離を達成した。
ランド・ノリスは初日午後に最速タイムを記録し、
オスカー・ピアストリも安定したロングランを消化した。
単発の速さだけでなく、データ収集能力の高さが際立っている。
メルセデスはテスト最終日にキミ・アントネッリとジョージ・ラッセルが1-2を記録した。
総周回数は282周と少なめだったが、
最速タイムはテスト全体のトップであり、ポテンシャルの高さを証明した。
序盤に信頼性トラブルがあったものの、最終日には改善されている。
この3チームは、速さと基礎性能の両面で、現時点では一歩リードしている可能性が高い。
│ フェラーリは速さと安定性の両立を見せる
フェラーリはシャルル・ルクレールが2日目にトップタイムを記録し、
ルイス・ハミルトンも最終日に3番手に入った。
総周回数は420周と多く、信頼性の面でも安定していた。
大きな問題はなく、開幕に向けて順調に準備を進めている。
現時点では3強に匹敵する可能性を持つ存在と言えるが、決定的な優位性を示したわけではない。
今後のアップデートが鍵になるだろう。
│ 新規参戦キャデラックは堅実なスタート
新規参戦のキャデラックは320周を走行し、最速ラップは1分36秒824だった。
セルジオ・ペレスやバルテリ・ボッタスがトラブルで停止する場面はあったが、
致命的な問題は発生していない。
新チームとしては堅実な立ち上がりと言える。
ただし、トップチームとの差はまだ明確に存在する。
現時点では中団グループの一員と見るのが妥当だろう。
今後の開発によって、どこまで競争力を高められるかが注目される。
│ アウディは期待と現実のギャップに直面
ワークスチームとして新たなスタートを切ったアウディは、353周を走行した。
周回数は十分だったが、最速タイムは1分36秒291とトップとの差は大きい。
さらに、ニコ・ヒュルケンベルグがコース上で停止するなど、信頼性面でも課題が見られた。
チームは前進を強調しているものの、現時点では競争力不足が明確である。
開幕戦までにどこまで改善できるかが重要になる。
│ 最も苦戦しているのはアストンマーティン
総周回数と最速タイムの両面で全チーム中下位に位置しており、
現時点では最も厳しい状況にあるのはアストンマーティンである。
総周回数は206周で、全11チーム中最少だった。
最速ラップも1分38秒248と下位に沈んでいる。
さらに、小さなトラブルが頻発し、プログラムを十分に消化できなかった。
チーム自身も「スケジュールに遅れている」と認めている。
現時点では競争力、信頼性、走行距離のすべてで他チームに遅れを取っている。
開幕戦オーストラリアGPまでの数週間で、どこまで巻き返せるかが重要になる。
│ テスト総括:勢力図はすでに見え始めている
プレシーズンテストはあくまで準備段階であり、
すべてのチームが真のパフォーマンスを見せているわけではない。
しかし、その中でも傾向は明確だ。
現時点での勢力図は以下のように整理できる。
特にアストンマーティンの苦戦は深刻であり、
開幕戦までの開発がシーズン序盤の順位を左右する可能性が高い。
2026年プレシーズンテスト(3日間)暫定勢力図(Tier)
※本Tierは「最速ラップ」「総周回数」「ロングランの安定性」「信頼性(トラブル頻度)」を総合して作成。開幕戦の順位を保証するものではありません。以下は、現時点のテスト内容をもとにした暫定的な評価であり、 実際の開幕戦の競争力を保証するものではない。
Tier 1|優勝争い候補
(総合力が高い)
Tier 2|挑戦者
(トップに近い)
Tier 3|中団グループ
(安定性・伸びしろ勝負)
Tier 4|現時点で苦戦
(改善が急務)
│ 開幕戦へ向けた最大の焦点
プレシーズンテスト1回目は終了したが、
各チームはすでに開幕戦オーストラリアGPへ向けた準備を進めている。
その中で最大の焦点は以下の3点である。
・最速であるマシンはどのチームなのか?メルセデスか、マクラーレンか、それともレッドブルなのか。
・新チームのキャデラック、アウディはどの位置なのか
・アストンマーティンがどこまで巻き返せるか
2026年シーズンの勢力図は、すでにその輪郭を見せ始めている。
開幕戦で、その答えの一部が明らかになるだろう。