F1のレースをテレビで観ていて、
ドライバーがステアリングを握る手元に「普通の耐火グローブ」以上のものを感じたことはありませんか?
その手袋、実は心拍数や血中酸素濃度を心拍数や
血中酸素濃度を把握できるセンサーが組み込まれた、最先端の安全装備だ。
今回は、初心者の方向けに「なぜ手袋にセンサー?」という疑問を、
「手袋の中身=命を守るテクノロジー」として解説。
│手袋=ただの耐火装備ではない
まず前提として、F1ドライバーの手袋は次のような仕様
素材には Nomex(難燃繊維)が使われ、800℃以上の環境でも耐えることを想定。
指先までフィットする設計で、ハンドル操作に必須の“感覚”を保つ。
つまり、ただ「火から手を守る」だけではなく、ドライバーの操作性能を守るギアでもある。
2015年、カルロス・サインツ がロシアGPで153 km/hでバリアに衝突し、
マシンの一部が彼の上に覆いかぶさったという事故があった。
直接の大怪我は免れたが、現場医療班は「ドライバーのドライバーの状態を、
より迅速に把握する仕組みの必要性が改めて認識された。
これを受けて、FIA(国際自動車連盟)は、
2018年から「手袋に生体データを送るセンサーを埋め込む」というプロジェクトを発表した。
センサー厚さ3 mm。手袋の掌部に縫い込まれる。
測定項目:心拍数・血中酸素濃度(pulse oximetry)を初期段階で。
ワイヤレスで医療チームにデータが伝送される仕組みが導入された。
これにより、事故直後でも「このドライバーの脈拍どうか」「酸素足りてるか」という情報が医療陣に届くようになった。
│手袋にセンサーを入れる“意味”とは?
なぜ“手袋”なのか?理由を整理すると・・・
ドライバーがクラッシュして車から出られない・意識が薄れているとき、外部から状態を把握できると対応が早くなる。
手袋ならドライバーが“走行中ずっと装着”しており、特別な装置を別途付ける必要が少ない。
手袋にセンサーを内蔵することで、
ハンドル操作という“ドライバーの手の動き”という自然な位置でデータ取得できる。
つまり、安全性と実用性を両立した装備というわけだ。
│手袋の中にある「見えない安全の仕組み」
「F1のドライバーの手袋って、ただの火を防ぐグローブじゃないの?」という疑問に対して、
答えは「いいえ、“命を守るデータ装備”が詰まったハイテク手袋」と言えるだろう。
レース中の一瞬の事故に備えて、ドライバーの脈拍・酸素状態をリアルタイムで捉え、
医療チームが迅速に動けるようにする。
この装備は、F1が追い求めるより高い安全性を実現するための取り組みだ。